香取高架橋は、岐阜県西濃地域と三重県北勢地域間の交通流確保のために計画された大桑道路の一部として三重県桑名市内に架橋されている橋長57.1mの橋りょうです。 大桑道路は、昭和50年より暫定2車線が全線開通しましたが、現在は交通量の増大・車両の大型化に対応するために順次4車線化を進めており、 本橋では4車線化事業の一環として橋台2基・橋脚3基の基礎も含めた耐震補強工事が行われました。

 

本工事では、基礎の増杭補強に際し、桁下作業における厳しい上空制限ならびに硬質な礫層への貫入という地盤制約条件への対応が要求され、 施工機械・設備が小規模で厳しい制約条件に対応可能な高耐力マイクロパイル工法が採用されました。 本工法は、杭体に高強度鋼管を用い、グラウンドアンカーの削孔技術とグラウトの加圧注入技術の導入によって高耐力・高支持力の杭体構築が可能な小口径場所打ち杭工法です。

 

本工事は、北側工区(A1、P1、P2)と南側工区(P3、A2)の2工区に分けて発注され、1工区1セット(計2セット)がほぼ同時に進行する状況でしたが、 狭隘な施工空間で他工種との並行作業しながらの施工にも関わらず双方とも無事工期内に終了し、 北側工区では、国土交通省より関係協力会社事務所長表彰・関係協力技術者表彰をいただきました。