高速道路は、全国に約9,000km(平成26年4月1日現在の総延長)張り巡らされていますが、高度経済成長期に建設された路線では、供用から40年以上経過し、老朽化が進行し、増大する交通量や障害等の要因により、橋やトンネル等の構造物の耐久性に問題が生じ始めています。
このような状況のなか、NEXCO(高速道路会社)各社は、平成27年度より、15年間で総額3兆円余りを投じ、大規模更新、大規模修繕事業を開始しました。なかでも橋りょうの路面にあたるRC(鉄筋コンクリート)製の床版を、PC(プレストレストコンクリート)製床版に置き換える事業は、総額1兆6,400億円の大プロジェクトです。
当社グループの極東興和(株)では、現在中国自動車道において、現地で取替工事を実施しています。
今後一層増加する同事業に対応するため、平成28年9月に実施した公募増資で調達した資金を活用し、当社グループで保有する5工場(亘理・静岡・高宮・江津・大分)に順次に設備投資を行い、製造設備の増強を行っています。
当社グループでは、コア事業である橋りょう新設事業の他、今回ご紹介したPC床版取替事業やマイクロパイル工法、K-LIP工法など様々な補修・補強工法に豊富な実績を有しております。皆様が、橋りょう等の構造物を安心・安全にご利用いただけるよう取り組んでいます。

 

容谷橋床版取替工事

極東興和株式会社

容谷橋床版取替工事は、西日本高速道路(株)発注の高速道路リニューアルプロジェクト(大規模更新)の一環として、中国自動車道吉和~六日市IC間に架橋されている容谷橋の床版を取り替える工事です。大規模更新とは、損傷したRC床版を、より耐久性の高いPC床版に取り替える工事であり、当初江津PC工場にて制作を行ったプレキャストPC床版を使用しています。平成28年度に上り線(112m)を完了、平成29年度に下り線(112m)を施工して、平成30年3月完成の予定であります。